先日、説明会でのブラック企業の見分け方を書いた際に、自分の就職活動がフラッシュバックしまして、頭が痛くなり、痛さのあまりペルソナを出しそうになったので、その思い出を書いて供養しようと思います。
私には忘れられない試験があります。
その日、私はかなりの寝不足でした。
授業と自分の研究、そしてアルバイトに加えて就職活動に追われており、その日の前日も夜中まで履歴書やエントリーシートを記入していました。
どれだけイカれてたかと申し上げますと、1人ノーベル賞授賞式を開催しておりました。どんな功績だって?化学賞ですよ。
フリクションで履歴書やエントリーシートの下書きを鉛筆ではなく、フリクションを使うと、消すときに温めれば一気に消える!これは世紀の大発見だ!!ってね。
因みにフリクションは温められると文字が消えますが、冷やすと文字が復活するそうです。その温度は-10℃くらいなので、冷凍庫や冷却スプレーを使われるとアウト。
消える温度は60℃なので、夏場の屋外に車を停めて放置した場合、書いた文字は消えちゃいますし、環境によってはPCの排気口の前に置いてても消えることがあるとか。
なので、私は消えることはあっても消した文字が復活することはまずないし、寧ろ復活するような会社はそんな環境や状態で仕事をしていることになるので、こっちから願い下げじゃ、と就活時代、これの技をめちゃくちゃ多用していました。実際真似される方は自己責任で。
フリクションで下書きをし、ボールペンで清書の後、赤外線ヒーターに書き上がったものをかざし、文字が消えていく様を見ては「ふふふ」と笑みを浮かべる。
圧倒的不審者。怪しすぎて頭ホンワカパッパ。
そんな状態で授業を受け、夕方に入社試験があった為、大学から会場へ直行しました。その際、たまたま同じ方面へ向かう友人2人とおしゃべりをしながらであったので、完全に変なスイッチON。その姿はさながら全盛期の酒井法子。
そんな状態で会場に入り試験を受けました。試験の内容は、『自己表現審査』。
なんだ、それ。
スピーチか歌かどちらかを企業の試験官と他の就活生の前で披露するというもの。
スピーチの内容は、企業側から3つお題を出され、その中から自分が話せるテーマを選び3分ほど話す。歌の場合は好きな歌を歌ってよい。アカペラだけどな!!!
私は迷わず歌を選択しました。
お題が3つともピンと来なかったし、あがって早口になるのは目に見えてましたから。
さて、問題は何を歌うかです。iPodを取り出したかったけど、今は試験中のため断念。
好きな歌手やカラオケでよく歌う曲を頭の中でリストアップをしました。
・スピッツ
→知名度○。しかし、あくまでマサムネ様がメインなので、私はコーラスしか歌えませんでした。コーラスを歌って音程が外れているって思われたらムカつく。
→就職試験の会場で丸の内サディスティックや歌舞伎町の女はマズい。あと、英語詞が雰囲気で歌うことになる。
→音域○、歌詞の内容○、水曜どうでしょうを知らないと厳しいかもしれないから知名度△
・ Superflyのタマシイレボリューション
→歌詞の内容○、知名度○。問題はパワフルな歌声を出せるかどうか。
ウケたい。
受かりたい、ではなくウケたい、です。
素人の下手な歌に加えて知らない曲だと、聞く側は単なる苦痛でしかなくなります。ジャイアンリサイタルにはなりたくありませんでした。
ということで歌詞、知名度ともに申し分ないタマシイレボリューションに決定。以前、カラオケで歌った時、友人のMみちゃんからもお墨付きをいただいたこともあったので。
頭の中で歌詞を思い出していると、試験官から「ランダムに当てます」という宣言があり、2番目に指名をされた。早い。マクドかよ。
1番目に発表した人がスピーチだったので、歌う人は私が初。おいおい、オーディエンス冷え切ってんじゃねーかよ。
さて、指名されて前に立ちますと、ふと、いつもこの曲を歌うときは激しく動き回っていることを思い出したので、リクルートスーツのジャケットのボタンを断りを入れてから外しました。
でも、まだなんか足りないなー。
マイクだ。
ちょうど目の前にホワイトボードがあり、黒のマジックが置いてあったのでそれを握ってマイク代わり。
知らない人が私の歌を聞く。
普段は親しい人としかカラオケに行かないので、テンションが上がる上がる。
Superflyよろしく「踊ってる?代々木ー!!」なんて叫びたくなったけど止めておいた。ここ梅田だし。
息を吸って1音、声を出すと声が出る出る。喉は最高のコンディションでした。
行きの電車で友人二人とおしゃべりをしたおかげで喉がいい感じに温まっていたようです。サンキュー、Rちゃん。サンキューYりん。
ネックだった声量をクリアーし、気分はSuperfly。手を平井堅のように上下に動かすのはもちろん、歩き回ったり、ジャンプをしたり。
正直、試験ということを忘れていました。
2番まで歌って、持ち時間終了。やりきりました。横浜アリーナが見えたもん。
自分の席に戻って、喉を癒すために森の水だよりを一口飲んであとは傍観。
次の人→歌。知らない曲で、バラード。直立で動かすのは手のみ。
そこからしばらくスピーチが続き、次に歌を歌った人はbacknumberの花束など、数人が歌を選択していましたが、歩き回ってペンをマイク代わりにしたのは私だけでした。
結果?
もちろん受かりましたよ。辞退したけど。
十分な睡眠と冷静な判断力は大切ですね。
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