ブブ美エクスペリエンス

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【お寺のお金のあれやこれ】僕の宗教へようこそ

前回は私が、兼ねてから疑問に思っていた、お寺の疑問点ついて書きました。

【お寺と神社の違いについて】神様、仏様 - ブブ美エクスペリエンス

今回ようやく本編へと移りたいと思います。

お寺の収入源は?

前回の記事でも参考文献に挙げた櫻井義秀さん本によると、法事やお布施が収入の大半を占めているとのこと。ちなみに葬儀のお布施は平均で21.6万円らしい。私の手取り以上やん

本に書かれているのは曹洞宗の例で、次に収入の割合を占めているのは護持会、その次は礼拝対象と書かれています。

護持会とはお寺の檀家であるための会のようなもの、かなり噛み砕いて言うとファンクラブと表現すると分かりやすいかもしれません。こういうとかなり俗っぽいですが。そこからの会費です。金額は明確な決まりはないようですが、5000円~20000円ぐらいが多い様子。(そもそも護持会がないお寺もあるようです。)

礼拝対象は恐らくお賽銭のようです。
これらが主な収入源らしい。

じゃあ年間の収入は?

これが一番気になるところですが…
わからないんですよ。
悔しい。
何故わからないかといいますと、公表されていないのです。
先ほどの櫻井義秀さん本には曹洞宗の法人収入について書かれており、一番多い収入帯は101万~300万、次いで301万~500万でこの二つで全体の3割を占めているとのこと。年間収入1000万円を超えるのは全体の1割ほど。
本によると、年間収入が500万以下だと、僧侶及び家族がそれだけでは暮らしていくのは難しいらしい。
それは自分たちの生活費だけでなく、境内の仏像や仏具の維持管理費など一般の家庭と大いに違った支出があるため、と解説されていました。
少ない収入で、特殊な出費があるなんてお坊さんって大変だなぁなんて思いますが、そう思うのはまだ早いです。
本にも書かれていますが、法人収入は自己申告のため、実際の収入よりかけ離れている可能性が大いにあります。

もし自分が住職で、収入を申告しなければならない時、皆さんは多く答えますか?少なく答えますか?それとも正直に正しい数字を答えますか?
正直な数字を申告する方と、少なく答える方はいても、多く答える方はいないでしょう。
お布施などに代表される、お寺の収入源は基本的に値段が決まっていないようです。あくまで「気持ち」。
多く答えてしますと、その「気持ち」が減る可能性が大いにあります。
そのため、実際はもっと収入があり、明確な数字はわからないのです。
悔しい!



そもそも宗教法人って何なんだ?

ja.wikipedia.org
ほう…ほんわりとしか理解できないけど、つまりは営利目的でない団体ってことか。

どうやったら宗教法人になれるの?

島田裕巳さんの本によれば、3つのポイントがあるようです。
1つは「礼拝の施設その他の財産」を所有しているか。
2つめは宗教活動の実績あるか。
3つめは規則や役員が定められているか。
きちんと活動をしているかどうかが基準の様子。そう考えると他の法人となんら変わりはないと思います。

因みに法人として課税されないのは宗教法人に決まったことではなく、学校法人や社会福祉法人も同じる課税の対象外だそうです。

何故法人は課税されないのか?

さあ、本質に迫りたいと思います。
そもそも企業が課税されるのは自分たちが支払ったお金ではなく、他者が支払ったお金を給与や事業拡大など、自分たちのために使うからである。

一方、宗教法人や学校法人、社会福祉法人は自分たちが払ったお金を自分たちで利用している。つまり、自分たちの中でお金を回しているに過ぎない。

ん?法人が、自分たちの中だけでお金を回しているっておかしくないか?
そう思われた方もいらっしゃると思います。
具体例を挙げますと、生徒が授業料(入学金等)としてお金を学校へ支払います。そのお金は先生の給与はもちろん、学校の修繕費、備品の購入など学校の運営費になります。つまり、形を変えて生徒の元に帰ってくる、ということです。
お寺も同じように、お布施を収めると、僧侶の名目上は僧侶の手元に行かずに、一旦お寺の運営費としてお寺の中に入ります。そうして集められたお寺の運営費は、僧侶の給与や境内の修繕、お墓の管理などに利用されます。
つまり、学校法人となんら変わりがありません。しかし、学校法人より不透明な印象を持つのは、運営費として管理し記録するのが、学校法人では複数人で、第三者であるのが多いのに対し、宗教法人、特にお寺では基本的に住職やその家族が行っているためそのような印象を持つのだと思います。


以上のようにお寺の収入がどれだけあるのかは不明確です。

最後に

以上のようにお寺とそのお金について調べてみましたが、具体的な金額などは知り得ませんでした。悔しい。
しかし、収入源の謎やお布施が非課税になる理由が分かり、満足です。

調べる前は「宗教って儲かりそうでええやん!」なんて考えていましたが、キチンと運営をすれば、修繕費のように出ていってしまう分も増えるので難しいところです。
かといって、運営をしっかりしないと信者が減って収入も減る一方ですし。

あと、少子化問題で檀家の減少とお寺の後継ぎ不足は深刻な問題らしい。
お寺の形態もこの先大きく変化せざるをえないでしょう。

参考文献

霊と金―スピリチュアル・ビジネスの構造 (新潮新書)

霊と金―スピリチュアル・ビジネスの構造 (新潮新書)

新宗教ビジネス (講談社BIZ)

新宗教ビジネス (講談社BIZ)